静音タイプその1、ジェネリ型




 
ジェネリはベルリッキ型の外観で50パイのパンチングメッシュの芯が取り外し可能な構造です。
特に低回転時の消音性能は抜群。グラスウールを巻くことにより消音効果が上がり、音は高域のノイズがカットされた重低音となります。
排気効率やウールの耐久性を重視する場合はグラスウールの内周、パンチング外周に目の細かいステンウールを巻く等、マシンと自分なりにベストを探れます。
ピークパワーはベルリッキ並かそれ以上に上がる可能性も。

エンジンから出た排気ガスはマフラーの中で外周に向かおうと渦を巻くように出口へ進むことからパンチング型はストレート構造
ながら抜けと適度な消音性を両立させていると言えます。重量は試作2号の段階で1.77kgと軽量に収まっています。

こちらのタイプのメリットは排気効率を犠牲にすることなく消音効果が得られる事と、音、排圧を調整可能なこと。
デメリットはコスト高と、グラスウールの劣化(簡単に交換作業が可能ですが)で消音効果が落ちることです。

今回ジェネリの外に飛び出した2本の固定用ボルト/ナットを内蔵することに成功。マフラー下部に隠しネジ(M4ネジ)1本というシンプルな外観です。
こちらは完全に手作りとなりますのでコスト高はご了承下さい。

グラスウールは各自別途お求め下さい。テルミ純正2800円ですが、ホームセンター等で手に入る物で大丈夫です。建材用の黄色い物でも可(最初ちょっと臭いですが)
ウールを2〜3重に巻き、ステンワイヤーでぐるぐると外れないように巻いて止めてください。

エンドキャップと本体は排気漏れ防止のため液体ガスケット(シリコン系等ゴム状になるタイプ)を塗布して組み付けてください。
念のために内部パンチングパイプの前後も液体ガスケット塗布すれば完璧です。

 
左写真:ジェネリタイプ試作1号(クロームメッキ)  右写真:ジェネリタイプ試作2号(ブラッククロームメッキ)

試作1号は隠しネジが内側でしたが、試作2号で外しやすい下側に。パンチングも多穴化でより静音化と軽量化、
内部エンドも一杯まで伸ばし管長を稼ぐと共に音質がより重低音に。
一号で感じていたエンド部2重構造の空間で生じるパタパタ音がなくなりました。



静音タイプその2、リバースコーン型(ベルリッキ型改タイプ)

上記右側が今回製造側より提案のあったコストと静音を両立させた静音モデルです。

基本構造はベルリッキと同一ですが、ベルリッキの内部構造と比較し、リバースコーン入り口が狭くなり、コーン自体をエンド側にスライド
させて溶接することにより開口面積が下がり消音性が期待できます。テストによると音量感は全域に渡ってベルリッキ型の65%ほどまで下がり、
排圧はコンチと同じぐらいになりそうですのでノーマルキャブセッティングのままでいけるとの予想。

このタイプのメリットはグラスウール型と比較し、ノーメンテナンスで経年劣化による消音性能低下が無いことです。
外観はベルリッキと同じですので手軽にベルリッキのルックスが得られる、しかも静音で、これは大きなメリットでしょう。

※上記仕様(静音試作1号)から変更になりました。
上記仕様で全体に音量は下がったものの、高域ノイズ成分の消音が期待ほどでは無かったため、リバースコーン自体はベルリッキ型とほぼ同じ形状に、
コーン外周と本体外周の隙間にパンチング付バッフル板を溶接。これがタイプ2です。
ベンチ結果もまずまずでタイプ1と比較して更なる消音効果と、高域ノイズ成分の消音が上手くいったのでこの仕様で出荷致します。
ベンチ結果はこちら。
外観はベルリッキと同一、エンド部からコーンを覗いても殆ど同じ外見となりました。


左から、ジェネリタイプ(クロームメッキ)、静音リバースコーン型(ブラッククロームメッキ)、ベルリッキレプリカ(ブラッククロームメッキ)。


参考資料 ベルリッキリバースコーン ベルリッキ(ブラッククロームメッキ) ジェネリ(クロームメッキ)

F1/F3用マフラー重量比較

ベルリッキ 1.8kg
ミサイルコンチ 2.4kg
某国産ベルリッキレプリカ 2.3kg
ジェネリ 2.7kg
純正コンチ 2.8kg?
サイレンチウム 2.95kg
テルミニョーニ 1.92kg