●SURFLEX スリッパークラッチフルセット(バックトルクリミッター) DUCATI
900SS(91-98), M900(93-01), SS900ie(98-01), 851/888(90-93), 996/916/748(ALL)
新製品改良型 正規品(輸入元:GARUDA) |
スリッパー機構が進化した新型に変わりました!
外観はスプリングリテーナの突出がなくなり新たに2ヶ所の穴が設けられたプレッシャープレートと面一化されフラットに。
スプリングとリテーナを止めるボルトが黒染めからクロメートメッキに変更、少し奥に入る構造になっています。
プレッシャープレート裏に新たにスリッパー稼働用に6本の小さなスプリングを設けクラッチ操作スプリングとは別に
スリッパー駆動に最適なテンションのスプリングを追加。クラッチ操作の妨げにならない、クラッチレバーに感じるキックバックを感じさせない
見事なスリッパー駆動を可能にしています。
内部構造はスリッパー可動部が底面からプレッシャープレート裏へ移動。同時に小型軽量化されています。
従来品はSTMやパフォーマンス製と同じくセンターロックナットを外さなければスリッパー可動部分のグリスアップができませんでしたが、
なんと6本のスプリングを緩めてプレッシャープレートを外すだけでメンテナンス、グリスアップが可能。
更に可動部のスプラインの角度がより水平に近くなり動きがより滑らかになっています。クラッチ操作スプリングは従来同様レート。
総じて軽量化と耐久性、メンテナンス性の向上、よりスムーズなスリッパー動作を求めた姿に進化。さすがはイタリアが誇るクラッチ専門メーカー。
私もこの新型を個人車両に装着しサーキット、ストリートと8000kmほど走行しておりますが(メンテナンスは2度可動部分のグリスアップのみ)、見た目の機能的なかっこよさとメンテナンス性、耐久性、初期性能を永く維持する自然な作動性、クラッチレバーに感じるキックバックの少なさ等々の面で他社製スリッパーの比ではないと感じています。
ボール式スリッパークラッチとの比較(ダイヤフラム式含む)(個人的見解)
私の場合STM EVO(6500km使用)からの変更ですが、以前の定期的なボールのグリスアップをするために専用工具による内部取り外し作業性の悪さ(乾式クラッチに必要な日常メンテナンスに大きなトルクでセンターナットの取り外しを必要とし、分解時に内部ボールを何度も落としたりすることも)、ボール接触部のアルマイト剥げ(1000kmほどでアルマイト剥げ)、段付きによる作動性の悪さ(初期はいいのですが1000kmで初期のスムーズさはグリスアップだけでは解決しなくなることも)を考えれば個人的な見解でSURFLEXはかなり良い買い物をしたという実感があります。
STM他ボール式スリッパークラッチも初期性能はすばらしいので、一時期ワークスも使用していたほどですからレース限定で消耗品交換頻度が高ければ良いスリッパーと言えるのではないかと思います。しかし、ボール型の弱点として効いて欲しくないときにも効いてしまい、シフトダウンの度に毎回効く程なので消耗も早いわけです。
サーキット使用だけでなくストリートにおいてもそれは顕著に表れてくると思います。
後輪のスリップを防ぐのは当たり前ですが、効き過ぎるバックトルクだけを上手に逃がしてくれるのはSURFLEXの技術力の高さだと感じます。
ダイヤフラム式(ヒトデ型)スプリングに起こる歪みやクラック割れ、劣化の心配がないのも、
クラッチ制御/バックトルク制御共に信頼性の高い巻バネ式スプリングを備えたSURFLEXの大きな特徴です。(スプリングレート変更も容易)
SURFLEXは長く使えば使うほどその恩恵に預かることができると感じております。またSURFLEXならではのS1816同様軽量アルミフリクションディスク群の採用も初期性能維持の面で他メーカーを大きく引き離す材料となっていると思います。
大きく進化したSURFLEX 最新スリッパークラッチ、自信を持ってお薦めします。